ショットガンのハンドロードの手順について6(クリンプする)

ハンドロードの最後の工程です。
薬莢に押し込んだ火薬、弾頭がこぼれないように先っぽを封印する作業です。

これをクリンプといいます。
クリンプにはスタークリンプとロールクリンプの2種類の方法があります。

スタークリンプは折り紙のように、先っぽを折りたたみ、封入します。

ここで紹介するようなスラッグ弾ではなく、バラ弾の散弾を封入する場合は、こちらの方法が利用されます。
スラッグ弾でもこちらを使う人が多いかもしれません。

レバーを押し下げするだけで、完了するため、何しろ簡単ですし、スラッグ弾を装着した後に、弾頭にグリスを塗って封入できます。
弾頭にグリスを塗ると、後で銃の掃除が楽になります。

命中率もそんなに変わらないようです。海外の文献を見ると、発射したときの弾頭の初速は、スタークリンプのほうがわずかに上のようです。ただし、命中率の面では、若干下がるとか?また、ライフル銃身で発射するサボット弾の場合は、ロールクリンプ一択ですのでご注意ください。

スタークリンプはリローディングキットの右側の筒を使用して、レバーを押し込みしてください。手前と奥で2つあるのは、折りたたみする折り込みの数の差です。手前が8枚になります。スラッグ弾はこちらを使用してください。


その後、一番右端の筒にセットして、スタークリンプをまとめてください。



ね!、すごい簡単ですよ。

ですが、私は、もっぱらロールクリンプです。
メインで使用している銃がSavage212のため、サボット弾が中心だからです。
ハーフライフルのサボット弾はロールクリンプを推奨されています。

また、仕上がりも、工場装弾みたいにかっこよくなります。

ロールクリンプはロールクリンパという工具を電動ドライバー、もしくは、ボール盤に装着して使用します。

最近は、気軽に使用できる手回しのロールクリンパを多く使用しています。
ロシア製のため、怪しいと思っていたのですが、なかなかどうして、キレイにクリンプできます。


ロールクリンプするとこんな感じになります。



工場装弾みたいにきれいに仕上がります。
どうせハンドロードするならば、きれいに仕上げたいじゃないですか。



フォスター型のスラッグ弾もこんなにキレイに。

出来上がった弾は、射撃場で試射を行い、自分なりの適切な詰め方、火薬量、弾頭の装填を試行錯誤してください。

きちんと仕上がった弾は、工場装弾より、精度が上で、高い命中率を期待できます。
海外のハンドロードする人の目的は、この高い命中率です。
日本は1発の弾の値段が高いので、安く手に入れるため目的の人がほとんどですが。



1.ローディングキットについて
2.雷管の取り外しと整形
3.雷管の取付け
4.火薬を詰める
5.ワッズ、弾頭を詰める
6.クリンプする



※ここでのご説明は、言うまでもなく、使い方によっては事故の発生が容易に予見されます。当然、PL法の範囲外と認識してください。利用にあたっては自己責任となります。